ひととせ、まいにちのうつわ 晩夏から秋 ~瑞々 mizu-mizu ~
控え目ではあるけれど、毎日の食事がみずみずしく映える器のシリーズ。
盛りつけられる料理が主役になるようにと考えられたデザインはプロダクトデザイナーの小野里奈さん。
異なる成型技術をお互いに活かしながら素材やものづくりへのこだわりを注ぎ込んだつくりは小田陶器さんと深山。
三者のちからをより合わせできあがったものは、毎日の暮らしにそっとやさしく、しなやかに寄り添ううつわたち。
ひとつのシリーズの中で、シンプルな丸皿、角皿、華やかな木瓜型、おおらかな楕円形と様々。
食卓を仕上げるには粒ぞろいの名わき役たちが揃っています。
季節がうつろうとき、わたしたちが食べたくなるものも、その日のお天気や旬の食材で変化します。
そんな日々の食卓にしっくりと溶け込む青白とうす飴色のうつわたちをご紹介します。
—処暑 しょしょ— 瑞々 木瓜長鉢 7寸 (うす飴)
まだまだ暑さの残る日中にはのど越しがさわやかな素麺を。
華やかな木瓜長鉢7寸はちょうど一人前の麺を盛り付けるのに良いサイズ。
凛とした佇まいも和の風情になじみ、琥珀に近いうす飴釉が白くぷりっとはずむような麺肌を引き立てます。
お揃いのかたちで半分くらいの大きさの木瓜長鉢4寸は薬味用に。
やさしくてまろやかな形状は気取らず、さりげなく日常の食のシーンに華やかさを添えます。
いつもの素麵もおしゃれに華やかに。
—白露 はくろ— 瑞々 まる皿8寸 うす飴/ まる皿8寸 青白
9月7日からは白いつゆと書いて白露、二十四節気の第十五。
瑞々シリーズのまる皿はつやつやとまん丸い露にも似ていて、白と金色の露の”ひとしずく”といったところでしょうか。
まるで絵を描くときに使うパレットのような印象もある、広い盛り付け面の”まる皿8寸”
青白のまる皿には涼やかなアジアン料理を、うす飴のまる皿には秋を感じるきのこのパスタを盛り付けて。
シンプルなラウンドプレートは程よい高さのある立ち上がりのあるつくりなので、
少しソースのあるものにも安心してお使い頂けます。
アレンジにひと手間くわえて、目にもおいしい一皿をどうぞ。
—秋分 しゅうぶん— 瑞々 すみきり 長皿/ 角皿/ 大皿 青白
大人も子供も大好きなおうちの中華料理。
熱い油で香り立ったにんにくや生姜、花椒が食欲をぐっとかきたてます。
古くから中国では青白磁の器にのせて客人をお料理でもてなしてきました。
中国の美は満たされた豊かさの中からうまれるといいます。
リッチな味わいの料理には楚々とした表情の青白がよく似合います。
家庭料理も輪郭の美しいすみきり皿で本格的なテーブルコーディネートに。
プロの中華料理店をきどって今晩はおうちで家族とチャイニーズ・ダイニング。
—寒露 かんろ— 瑞々 めし碗 青白/うす飴
日本人の幸せの中心はほっくりたいたごはんの中にあるような気がします。
それぞれの家庭の味わいやこだわりのある炊き込みご飯。
豊穣の季節をおもわせる〈うす飴〉と新米を思わせる〈青白〉、どちらがお好みでしょう。
うつわを手にとって楽しむのは日本食だからこそ。
碗にふれたとき温かみを感じるふっくらしたかたちに心が和みます。