現在はカタログにも載っていない20年近く前に誕生した器ですが、ずーっとお取り扱い頂き続けているお店があり、たまに作っています。
この器の絵付けは『筆』と『パステル』と言う二つの道具を使い手書きで行なっています。
手書きと言っても、それほど複雑なものではなく、花の部分を筆全体を使って描き、その後、パステルと言うクレヨンのような道具で茎を一本描きレンゲの花を表します。
言葉にすると単純に聞こえてしまいますし、実際それらしい作業をするだけであれば出来るのですが、これがレンゲの花に見えるかどうかが難しい!_
かくゆう私も入社当時何度かこの絵付けをしましたが、どうしても花に見えなくて、何度も書いては消し書いては消しを繰り返しました。
動画の職人さんは迷うことなく絵付けしてますが、これは、それこそ20年前から何千個とレンゲの花を描き続けたことで構築された流れです。
手書きという産業に向かない非効率な手法でも、長く作り続けることで、その温もりを保ちつつ量産のスピードに適合する。
手仕事と産業が調和した理想的なものづくりの姿をこのマグカップにご覧頂ければ幸いです。
紅茶の色合いが映える白磁の器に、手書きで描かれたモニュメンタルなレンゲの花がたたずむ茶器。
【釉薬銅版転写による下絵付け(動画あり〼)】 器:sasasa,kooci oi
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【施釉→釉はがし→窯組(動画あり〼)】 器:コワケ二つ仕切り皿
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